相続したお家がゴミ屋敷になっていた。
ゴミ屋敷や汚部屋、私もよくお見かけします。
記事を読んでいただける方はきっと相続人に当たる方ではないでしょうか?
空き家にしておくのも防犯的な問題があり、どうすれば良いか悩んでいらっしゃるかと思います。
ゴミ屋敷やそれに近い状態の場合、片づけて売却に出すよりも、そのままの状態で売却に出された方が早く、楽に売却できます。
「これから片づけて売却に出そうと考えられている方」
「既に片づけ始めたけど、途方に暮れてどうしようか悩んでいる方」
「何とか現状のまま売却できないかと考えている方」
片づけの手順や、高く売却するコツを現役不動産屋社長の私が解説いたします。
ごみ屋敷のおすすめ売却紹介サイトも教えます!
ゴミ屋敷を高く売る方法
ゴミ屋敷の売却には、片づけてから売却する方法と、ゴミ屋敷のまま不動産業者に買い取ってもらう方法があります。
片づけてから売却する方が高く売れるのですが、場合によっては買い取ってもらうのとそこまで金額が変らない事もあります。
一番高く売却するには、片づけてから売る
片づけてから売るのが一番高く売れますが、実際は結構大変です。
清掃に必要な道具は下記のようなものです。
- ゴミ袋
- 軍手
- マスク
- 紐
- 新聞
- 汚れても良い服
- 殺虫剤
- 段ボール
道具が揃ったら片づけですが、その前にゴミの分別や処分方法について自治体に確認しましょう。
あまり大量に処分すると近隣とトラブルになる可能性もあるので注意しましょう。
そして、実際の作業は大きくて軽いものから片づけることをお勧めします。
大きいものから処分していくと片付いている感があり、モチベーションが保てます。
分別しながら捨てていくと、色々な思い出が沸き上がり、中々進まないかもしれませんが、片づけて捨てるには思い出は心の中にしまって、感謝しながらどんどん捨てるしかありません。
片づけてから売却した場合の相場
ゴミ屋敷や、汚部屋と言われるお家を片づけて売却した場合、状態が良ければ近隣の相場と同じくらいで売却できますが、大体はカビがいたるところにあり、とても売却できる状態でないことが多いです。
このような場合は、古家付き土地として売却し、近隣の土地の相場から解体費を引いた価格が成約価格になります。
また、マンションの場合だと解体が難しいため、業者買取になります。
その場合の価格はリフォーム費用や買取業者の利益もあるので、周辺の相場の5~7割程度で成約します。
ゴミ屋敷・汚部屋を早くトラブルなく売るには買取業者
ゴミ屋敷や汚部屋を早く売るには、買取業者が一番手っ取り早いです。
個人でゴミを処分すると近隣からクレームが来ることもありますし、休みのたびにゴミを処分に行くのも大変な苦労です。
しかも、思い入れのあるお家だったりすると、中々作業も進みません。
始めは片づけようと思っていたけど、途中で諦められる方がほとんどですので、時間に余裕がなければ買取業者にバトンタッチしましょう。
あったら残してほしい貴重品だけ伝えれば、業者によってはきちんと探してもらう事も可能です。
ゴミ屋敷を買取業者に買い取ってもらった場合の相場
一戸建ての場合、基本的に土地を解体して売却することが多いので、その場合は
(周辺の土地の相場-解体費-ごみ処分費用)×70~80%位
が現況のまま買い取ってもらう場合の相場になります。
また、マンションの場合は
(周辺のマンションの相場-リフォーム費用-ごみ処分費用)×70~80%位
が相場になります。
ゴミ屋敷・汚部屋の売却を誰に依頼するか
不動産を売却する場合、一般の方に売る方法と買い取ってもらう方法があるのは前述したとおりです。
今度は、ゴミ屋敷・汚部屋の売却を誰に依頼するかについてご説明してまいります。
「一般の方に売る場合」と「買い取ってもらう」場合について
一般の方にお願いする場合は「不動産仲介業者」へ、買い取ってもらう場合にお願いするのは「不動産買取業者」にお願いします。
前述したように、一般の方に売る場合は高く売れますが、状態が悪いと一般の方は購入しません。
そして、不動産の買取業者は、どんなに状態が悪くても買取れる上に、早く処分できますが、一般の方に売却するよりは安くなります。
また、不動産業者に買取ってもらう場合でも、不動産買取業者は認知度が高くないため、基本的に最初は仲介業者にお願いする事が多くなります。
売却方法 | 一般の方に売却 | 不動産業者が買取 |
相談先 | 仲介業者 | 仲介業者・買取業者 |
購入者 | 一般の方 | 不動産買取業者 |
売却に要する期間 | 2か月~1年 | 1週間~2か月 |
売却の相場 | 相場とほぼ同じ | 相場の70~80% |
メリット | 高く売れる | 早く売れる、トラブルが無い |
デメリット | 状態が悪いと売れない、時間がかかる | 少し安くなる |
仲介手数料 | かかる | 買取業者に依頼すれば無し 仲介業者に依頼すると有り |
ゴミ屋敷を買取業者に直接依頼する方法
一般的に不動産を売却する時は、認知度が高い不動産仲介業者にお願いする事が多いです。
でも仲介手数料がかかってしまうので、買取業者に直接買い取ってもらう方法が無いかと思いますよね。
実は、不動産買取業者に直接買い取ってもらう方法が一つあります。
それは、不動産SNSウチカツを利用する事です。一般的な不動産一括査定サイトの場合、不動産業者が多額の広告費を負担しているため、不動産仲介業者しか利用していません。
しかし、この不動産SNSウチカツは、業界で唯一不動産業者も無料で一括査定サービスを受けられるため、不動産買取業者も多数登録しています。
しかも、一般的な不動産査定サイトと違うのは、ゴミ屋敷のような売却の難しい物件を買い取れる不動産業者が多数存在するという事です。
また、ウチカツでは、買取業者に直接買取価格を査定してもらうだけでなく、仲介業者に売り出し価格や、予想成約価格の査定をしてもらうことも可能です。
ウチカツは不動産業者に直接買取価格の査定も出来るんだね
そうだね。一括査定サイトだと、買取査定でも不動産仲介業者に依頼するととになるんだ。
ゴミ屋敷のゴミ処理を業者に任せた場合とその費用
ゴミ屋敷は片づけてから売却した方が高く売りやすいのは、ご説明した通りですが、自力で片付けができない場合は回収業者にお願いする形になります。
そして、ゴミ屋敷のゴミ処理にかかる費用は、どのくらいゴミが溜まっているかによります。
例えば1Rの場合でも、自力で片づけ出来るレベルのひざ下位のゴミであれば8万円位で片づけられますが、天井までゴミが積み上げられていて、カビ害虫が発生し、悪臭も酷いような自力で片付けすることはとても難しいレベルになると、同じ大きさでも50万円以上することもあります。
ゴミ屋敷の片づけの相場
ゴミ屋敷の片づけの相場は以下の通りです。ちなみにこちらはひざ下レベルのゴミ屋敷の場合で、分別もそんなに難しくない場合の目安になります。
間取り | 料金相場 | 作業人数 | 作業時間 |
1R・1K | 30,000円~80,000円 | 1~2名 | 1~3時間 |
1DK | 50,000円~120,000円 | 2~3名 | 2~4時間 |
1LDK | 70,000円~200,000円 | 2~4名 | 2~6時間 |
2DK | 90,000円~250,000円 | 2~5名 | 2~6時間 |
2LDK | 120,000円~300,000円 | 3~6名 | 3~8時間 |
3DK | 150,000円~400,000円 | 3~7名 | 4~10時間 |
3LDK | 170,000円~500,000円 | 4~8名 | 5~12時間 |
4LDK以上 | 220,000円~要見積もり | 4~10名 | 6~15時間 |
ゴミ処理費用が高くなる場合
ゴミ処理費用が高くなるのは、以下の3つの場合の時です。
- 家電、家具や生ごみまで、分別が多い場合
- 食べ物などがあり、片付け後に特殊清掃が必要な場合
- エレベーターが無い、近隣に車を停車できない
特に異臭が発生してしまっている場合や、ゴミの運び出しが不便な場合はお金がかかります。
ゴミ処理費用が安くなる場合
反対にゴミ処理費用が安くなるのは、以下のような場合です。
- 紙類、本などのゴミ
- アクセサリーやブランド物など、買い取れるものが多い場合
本が散らばっているお家を良く拝見しますが、そういったお家はそこまで高くないのです。
ゴミ処理を業者にお任せする基準
次の項目に一つでも当てはまっていたら、業者にお任せした方が良いかと思います。業者にお願いすることで、時間と労力をかけずにすみ、ハウスクリーニングまでお願いできます。
- 3LDK以上の間取りである
- ゴミが天井まで到達していて、身動きが取れない
- キッチンや、お風呂などの水回りが利用できない
- 悪臭や害虫が発生している
任せられるなら任せてしまうのが一番楽で早いです。
特殊清掃などが必要になるような、悪臭が発生している場合は業者にお願いした方が良さそうですね。
ごみ処分をした後、一般の方に売り出す場合のかかる費用
ごみ処分が済んで、少しでも高く売却したい場合は一般の方に売却する形になると思います。その場合でも、ゴミ屋敷となってしまっていた場合は、売却できるお家にするためにリフォームや建物解体が必要になります。
リフォーム費用
ゴミ処理したあとにリフォームして売却出来るのは、分譲マンションや、築20年位までの一戸建てです。
一戸建てで20年以上経過しているものであれば、解体した方が高く売れることが多くなってきます。部位別リフォーム費用ですは、以下の通りです。
キッチン | 50~100万円 |
洗面化粧台 | 10~25万円 |
給湯器 | 15~25万円 |
トイレ | 15~30万円 |
お風呂 | 60~120万円 |
クロス | 5~50万円 |
フローリング、CF | 10~100万円 |
建物解体費用
一戸建ての解体費用は概ね100万円~500万円位のものがほとんどです。
木造の平屋建ての場合は100万円位で解体出来ますが、鉄筋コンクリート造の場合は2階建てでも500万円ほどかかることもあります。
構造 | 解体の坪単価 |
木造 | 31,000円/坪~44,000円/坪 |
鉄骨造 | 34,000円/坪~47,000円/坪 |
RC(鉄筋コンクリート)造 | 35,000円/坪~80,000円/坪 |
また、上記費用はあくまで建物解体の費用で、別途以下のような費用がかかります。
建物解体費用以外にかかる費用 | 建物解体費用と比べた場合の費用 | 作業内容 |
廃棄物処理費用 | 建物解体の費用と同程度 | 産業廃棄物の処分にかかる費用 |
諸費用 | 建物解体の費用の2/3程度 | 書類の作成、近隣への挨拶など |
付帯工事費用 | アスベスト:2~6万円/㎡ 井戸:10万円程度 | コンクリートガラ、埋設物、井戸、アスベスト等の処理 |
仲介手数料
また、一般の方に売却する場合は以下の仲介手数料がかかります。
但し、不動産業者に買取ってもらう場合でも、買取業者を不動産業者に紹介してもらった場合は仲介手数料が必要になります。
あくまで上限なので、不動産業者によっては値引してくれる会社もあります。
成約価格 | 仲介手数料の上限 |
200万円以下 | (成約価格×5%)+消費税 |
200万円超400万円以下 | (成約価格×4%+2万円)+消費税 |
400万円超 | (成約価格×3%+6万円)+消費税 |
ゴミ屋敷や汚部屋をそのままにするのは危ない
ゴミ屋敷を自分で整理するのも面倒と思っていて、そのままにしておくと近隣からのクレームの原因にもなりますし、悪臭などを理由に最悪訴訟に発展する事もあります。
また、空家法が出来たことにより、により行政代執行の措置も出来るようになりました。
行政代執行の前に所有者へ連絡が行われますが、行政により建物が解体されると解体費用の請求がされることもあります。
また、解体費用が支払えない場合は、土地や資産も差し押さえられることになってしまいます。
ゴミ屋敷や汚部屋の処分はウチカツ
ゴミ屋敷や汚部屋の処分はウチカツにお願いするのが一番です。
なぜならウチカツの場合、不動産一括査定サイトと違い、買取業者多数登録しているため、買取業者に直接不動産を買い取ってもらう事が可能です。
また、どこに査定を依頼したらよいか分からない場合、不動産相談機能を利用すれば、匿名で不動産売却や不動産活用の相談が無料で出来て、一番ベストと思う回答の業者さんに直接不動産の相談をすることも可能です。
思い入れのあるお家を処分するのは、勇気のいる事ですが、一歩前に踏み出してみて、ウチカツで相談や査定をしてみましょう!
著者プロフィール
株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋樹人
法政大学工学部建築学科卒 2020年より同社代表に就任、ニッチな不動産でお馴染みURUHOMEを立ち上げ後、日本全国から不動産の悩みが寄せられる。不動産業界における高すぎる広告費の問題から、利用者と不動産業者のマッチングが適切に行われていない事を問題ととらえ、業界初の不動産業者も利用者も無料で利用できる不動産SNSウチカツ(UCIKATU)を2022年にリリースした。