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土壌汚染の可能性のある不動産の売却方法は?

土壌汚染のある不動産の売却方法
土壌汚染のある不動産の売却方法

土壌汚染の可能性のある土地は
同じ条件の不動産の相場と比較して売却価格が5~30%程度安くになります。

その主な理由は、土壌汚染のある土地を活用する際には
土壌汚染対策法に基づいた除染工事を行う必要があり
多額の費用と手間がかかるためです。

宅地として使用してきた土地であっても
焼却炉を設置していた場合などは土壌汚染の可能性があるため
売却前に土壌調査を行ったり、専門の不動産会社に相談したりする必要があります。

本記事では土壌汚染の可能性のある土地を売却する際に
行うべき「土壌調査」の概要と
売却時の注意点について現役不動産屋社長が解説
します。

著者プロフィール 


ドリームプランニング 高橋

株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋樹人

法政大学工学部建築学科卒 2020年より同社代表に就任、ニッチな不動産でお馴染みURUHOMEを立ち上げ後、日本全国から不動産の悩みが寄せられる。不動産業界における高すぎる広告費の問題から、利用者と不動産業者のマッチングが適切に行われていない事を問題ととらえ、業界初の不動産業者も利用者も無料で利用できる不動産SNSウチカツ(UCIKATU)を2022年にリリースした。

土壌調査の概要と売却方法

土壌汚染とは何か

有害物質により土壌が汚染された状態

土壌汚染は、重金属、有機溶剤、油や薬品などによって、土壌が汚染された状態を言います。
これには人為的に汚染されたものだけでなく、元々汚染されていた土壌も含みます。

人為的な汚染には、有害物質を扱っていた工場の跡地から土壌汚染が確認されることが多く、工場、ガソリンスタンド、農用地、病院・研究施設、焼却設備の跡地や、埋立地から土壌汚染が見つかることが多いです。

工場
工場

また、自然由来の土壌汚染でも、海や山など自然界にある堆積物などに含まれる六価クロム、鉛、水銀、カドミウム、ほう素などによる土壌汚染があります。

土壌汚染における特定有害物質は現在26種類ある

第一種特定有害物質

「揮発性有機化合物」とも呼ばれる有害物質で、揮発性と言われるように蒸発しやすく、大気中において気体となる特性があります。
地下水にも溶出しやすいので、拡大範囲が広いのが特徴、以下のようなものが一例として指定されている

  • クロロエチレン
  • 四塩化炭素
  • ベンゼン

第二種特定有害物質

重金属などを含んだ土壌汚染の有害物質で、汚染された地下水による被害に加えて、土壌からの直接摂取によるリスクも考えられます。
地下水へ溶出は比較的しにくいと考えられていて、以下のようなものが一例として指定されています。

  • カドミウム及びその化合物
  • 六価クロム化合物
  • シアン化合物
  • 水銀及びその化合物
  • 鉛及びその化合物
  • ふっ素及びその化合物
  • ほう素及びその化合物

第三特定有害物質

主に農薬で、人体への影響から製造中止になっているものが含まれています。

  • 有機リン化合物
  • PCB

土壌汚染による人体への影響

土壌汚染は環境への影響だけでなく、人体へも影響を及ぼします。
例えば土壌汚染された土地で作られた農作物は有害物質が含まれていたり、土壌汚染された土が地下水などへ浸透する事により、魚介類に影響し、やがて人間にも影響を及ぼすこともあります。
また、気化して大気中に拡散されたものを吸い込んだり、土壌の土を直接皮膚で触ったりすることで健康被害につながる可能性もあります。

ウチカツオ

土壌汚染って有害物質ががあるんだね

ビル君

特にPCBなんかは少し古い工場とか、町工場みたいなところでも出てくるよね

土壌汚染対策法とは

土壌汚染と聞いて、土壌汚染対策法と不動産売買の関係が気になる方もいらっしゃるかと思います。
実は土壌汚染対策法は、不動産売買を規制するというよりは、土壌汚染がある疑いがある土地を調査させたりするための法律となっております。
実際は、所有者に土壌汚染の調査をさせたり、要措置区域を設けて、土壌汚染の区域内に指定された場合の土の運び出しの届け出をさせられるようにしました。
このため、不動産売買を直接的に規制する内容とは言えないものです。

土壌汚染対策法
土壌汚染対策法

しかし、土壌汚染の可能性がある次のような土地については、対策法によって所有者に土壌汚染の調査をさせる事ができるようになりました。

  • 有害物質使用特定施設を廃止したとき(法3条)
  • 一定規模以上の土地の形質の変更の届出の際に、土壌汚染のおそれがあると都道府県知事が認めた時(法4条)
  • 健康被害が生ずる恐れがあると都道府県知事が認めた時(法5条)

また、要措置区域などでは、土壌の搬出の規制があります。

  • 要措置区域及び形質変更時要届出区域内の土壌の搬出の規制(法第16条、第17条)
  • 汚染土壌に係る管理票の交付及び保存の義務(法第20条)
  • 汚染土壌の処理業の許可制度(法第22条)

土壌汚染がある土地の売買の注意点

土壌汚染対策法では不動産売買の規制はありませんが、実際に不動産売買をする際は、民法に定められた契約不適合責任による説明義務若しくは、損害賠償責任が生じる事があります。
よって、土壌汚染がある土地については、必ず事前に土壌汚染があるか調査する事をお勧めいたします。

土壌調査を行った方が良い土地

特に、次のような土地で利用されていた場合、必ず調査しましょう

  • 地中埋没物(ゴミなど)がある場合
  • ガソリンスタンドだった場合
  • 工場などの跡地を売却する場合や、過去に同様の用途で使用されていた土地に家を建てた場合
  • 農地(田や畑)を売却する場合
  • 自宅庭先や農地に焼却炉を設置していた場合
  • 病院・研究施設だった場合
  • 埋立地
ガソリンスタンド
ガソリンスタンド

土壌調査を行う事で分かる事

土壌汚染の調査については、調査する事で以下のような事を調査できます。

  • 過去から現在までの土地の使用状況
  • 将来的にその土地が汚染される可能性
  • 現在の土地の汚染状況 ・汚染があった場合は汚染の程度 ・地下水の汚染状況

土壌調査をせずに売却した場合のリスク

土壌汚染の可能性がある不動産は、土壌調査を行わずに売却すると売主側にもリスクがあります。

契約不適合責任

売却した不動産について、引き渡し後に瑕疵(不備)が見つかった場合、売主に損害賠償請求や、土壌汚染物質の除去費用などを支払う責任があるというものです。
土壌汚染の場合だと、土壌調査・土壌改善工事にかかる費用を負担しなくてはいけなくなるだけでなく、場合によっては損害賠償請求を受ける可能性もあります。

売買契約の取り消し

買主が土壌汚染の可能性を知らずに契約を締結した場合、やはり契約不適合責任で契約が「取り消し」になる可能性があります。
土壌汚染の有無は買主にとって、購入することで目的を達成できるかを判断する重要な材料です。
「土壌汚染があることを知っていたら購入しなかった」ということも十分に考えられます。
そんなことにならないように、土壌汚染のある不動産を売却する場合、事前にウチカツの不動産相談で匿名で相談してみましょう。
ウチカツ不動産相談なら、無料で土壌汚染の得意な不動産業者に依頼する事が出来ます。

ウチカツオ

土壌汚染を知らないで売買すると大変な事になりそうだね

ビル君

土壌汚染がありそうな場合、一度ウチカツから相談すると良いかもね

土壌汚染調査の方法と費用

土壌汚染調査は、「地歴調査」「表層土壌調査」「深度方向調査」の3段階があり、それぞれの大まかな調査内容や費用は下記の表のとおりです。

調査方法内容費用
地歴調査資料をもとに、これまでどのように使用されていたかを明らかにする調査。 「地形図 」「住宅地図 」「地質調査 」「環境公開資料」等によって調査をします。数万円~40万円 (調査の程度により変動)
表層土壌調査土地の浅い部分の汚染調査。 地歴調査によって土壌汚染の可能性があると判断された場合に行われる。10万~100万円 (地域・面積などの条件で変動)
深度方向調査土壌汚染の深さを明らかにする調査で、ボーリング調査・地下水調査を行う。 表層土壌調査で土壌汚染が確認された場合に行われる。数十万円~100万円程度 (調査対象となる有害物質などで変動)
調査方法と費用の関係

土壌汚染調査の費用は売主が負担するのが一般的です。

長年宅地として使用されてきた土地を売却する場合は、1つ目の地歴調査のみで足りる場合もあります。
ただし、庭先に焼却炉を設置していた場合は、焼却炉の周辺部分に土壌汚染が認められるケースもある点に注意が必要です。 

土壌汚染の可能性のある土地を売却する方法

土壌汚染の可能性のある土地は、他の不動産と比較して買主を見つけることは困難なため、以下3つの方法を検討してみましょう

  • 土壌汚染調査を実施し、汚染除去費用分を値引きする
  • 土壌汚染のある土地を活用できる買主を見つける
  • 土壌汚染のある不動産の売買が得意な不動産会社に売却する

下記にて詳しく解説します。

土壌汚染調査を実施し、汚染除去費用分を値引き

土壌汚染の可能性のある不動産を売却する際、土壌汚染調査を行い「土壌汚染があるかないか」を明確にすることが大切です。
購入を検討する人にとっては「土壌汚染があるかどうかがわからないこと」は大きな不安要素です。
ですので、土壌汚染の可能性がある土地は、調査は表層の調査位はしておくと良いでしょう。

土壌汚染分の値引き
土壌汚染分の値引き

調査の際は、汚染物質の除去工事の費用も見積りしてもらい、売却の際はその除去費用を引いて売りに出すというのが、最初の持ち出しが少なくて済む方法です。

土壌汚染のある土地を活用できる買主を見つける

購入後の土地の活用方法や土地の立地によっては、土壌汚染が認められる場合でも購入を前向きに検討してもらえる買主が見つかるケースもあります。

交通量の多く便利な場所に建てられることの多いガソリンスタンドは、跡地を商業施設や駐車場として活用したい企業から購入希望がある場合もあります。
土壌汚染が認められる場合でも、他の条件においてメリットが大きいと判断されるためです。

こうした買主を探すためには、土壌汚染の可能性がある不動産など、売却の難しい不動産の仲介を得意にしている不動産会社に相談するのをおすすめします。

土壌汚染のある不動産に精通した不動産会社に売却する

土壌汚染調査をしっかり行い、売却条件の見直しをした場合でも、長い期間売れずに残ってしまう可能性もあります。
不動産は所有しているだけでも、固定資産税などの費用がかかるため、早く手放したい場合は不動産の買取を行っている業者に直接売却するという方法もあります。

土壌汚染の得意な不動産屋に任せる
土壌汚染の得意な不動産屋に任せる

不動産会社が直接買い取りを行う場合であれば、通常の不動産売買で必要になる仲介手数料の支払いがなく、買主を探す必要がないため短期間での現金化が可能です。

土壌汚染のある不動産の売買はウチカツがおススメ

土壌汚染のある不動産で悩んだら、ウチカツで匿名の無料相談をしてみよう!

土壌汚染の可能性のある土地については、土壌汚染のある土地が得意な不動産に匿名で相談できるウチカツがおススメです。
ウチカツは無料で不動産相談が出来る上に、無料で不動産の売出価格の査定や、買取査定が可能です。
不動産相談や、買取価格の査定が出来るのは、ウチカツしかありません。
ウチカツは不動産業者から広告費を頂いていない「不動産のSNS」なので、色々な不動産業者が利用しており、専門の不動産業者に相談や買い取りの査定依頼が出来るのです。

土壌汚染のある不動産売買について悩んだら、まずはウチカツ不動産相談に相談してみましょう!

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