不動産を探し始めてみると、もっとお買い得な物件が無いかと思うことはありませんか?
不動産業者に聞くと「そんなお宝物件なんて無いですよ」と言われてしまいますが
実はよく探してみると、たまにあったりします。
しかし、本当のお宝物件はかなり癖があることが多く
造成が必要だったり、賃借人との交渉が必要だったりと
かなり面倒な物件が多いのが事実です。
ですので、今回は一般の方でも購入しやすいお宝物件とはどんなものか
お宝物件探しのプロである現役不動産業者社長の私が解説します。
お宝物件の探し方をプロが解説
お宝物件ってどんな物件?
お宝物件という言葉の定義はありませんが、お宝物件には2つ種類があると思っています。
一つは「磨けば光る物件」
こちらは不動産業者が購入するようなややこしい物件
もう一つは「相場より安い物件」です。
こちらは一般の方が購入できるような物件です。
それぞれどんな物件か見ていきましょう。
「磨けば光る”お宝物件”」
前者の「磨けば光る物件」というのは、基本的には不動産業者が購入するようなバリューアップすることで高く売れる物件です。
例えば、「大がかりな造成が必要な土地」「立ち退きが必要な土地」「現状は再建築不可だが、許可を得れば建て替えができる土地」などが挙げられます。
こういった工事や交渉などが必要な土地は、一般の方が購入しても付加価値を付けるのは非常に困難です。
これは、ダイアの原石も磨き方によって付加価値が全く違うのと同じように、不動産も造成や、権利交渉のやり方によって全く価値が変ってくるのです。
このため、一般の方が「磨けば光る」物件を購入したとしても、価値を発揮するのが難しいため、不動産業者向きの物件と言えます。
「相場より安い“お宝物件”」
相場より安いお宝物件も時々あります。
こちらの方が一般の方が購入しやすく、新築の場合と中古や土地の場合で少し事情が異なります。
新築のお宝物件について
新築の場合、不動産業者などが建物を建てて販売しているので、その会社の決算時期の関係で大幅値引きする事があります。
基本的には新築一戸建てを売り出す場合、建築中は少し高い価格で出していて、建物が完成しても中々売れない時に大幅値下げをすることがあります。
大幅値引きがされる物件のほとんどはパワービルダーと言われる、大手の不動産ディベロッパーが販売している物件がほとんどです。
なぜなら、大手の不動産ディベロッパーが四半期決済になっており、株主への報告などもあるため3カ月に1回大量に在庫を処分するのです。
大手のディベロッパーでなくとも、中小のディベロッパーが新規物件や事業資金の確保の為に大幅に価格を下げる事もあります。
ここまでご説明すると、建築中の物件はお買い得でないかと思うかもしれないのですが、立地の良い物件は建築中でも人気があり競争率が高いです。
中古や土地のお宝物件
中古や土地の場合、ずっと見ていると相場より安い物件を探すことが出来ます。
ただ、ほとんどが「再建築不可」「事故物件」「調整区域」などの訳あり物件で、こういった物件を一般の方が購入して住めるような状態にするのはかなり手間がかかります。
そこでお勧めなのが相場より10%位安い位の物件が一番購入しやすく、住める状態にしやすい物件です。
基本的に不動産事業者は、物件を仕入れて売却するのに15%位の利益で考えるのが一般的です。
その為、不動産業者が買うには気持ち高い位の物件が、一番購入できる可能性が高く、訳アリ物件でない可能性が高いです。
このような物件の多くは、相続などにより売主さんが取得した物件である事が多く、管理するのも手間とお金がかかるので、相場より少し安くても早く売りたいという場合が多いのです。
プロの考えるお宝物件と、一般の人が考えるお宝物件って違うんだね
プロの扱うお宝物件はかなり手がかかるんだ!一般の方が同じことをやるのは難しいんだよね
お宝物件の探し方
「お宝物件がある事は分かったけど、どうやって探したらいいの?」と思われた方に、お宝物件の探し方を解説いたします。
「磨けば光る”お宝物件”」の探し方
「磨けば光る”お宝物件”」は不動産業者向きの物件であることはご説明した通りですが、こうした物件を住める状態にするのは非常に困難なのですが、もし様々な手続きや工事を一般の方が出来たとしても、物件情報自体が一般の方には入ってきません。
不動産ディベロッパーは日々不動産仲介業者を回って物件情報を仕入れてします。
数ある不動産ディベロッパーを抑えて物件情報を仕入れるには、プロと同じくらい若しくはそれ以上に不動産仲介業者を回って物件情報を貰う必要があります。
「相場より安い“お宝物件”」の探し方
相場より安い物件については、以下のような探し方があります。
基本的には、相場より安い物件を見つける場合でも、マメさは必要です。
ポータルサイトで常に新規物件や価格チェックをするメリット・デメリット
メリットは、不動産業者に連絡せずとも価格チェックできるので、余計な連絡をされない。
自分のペースで探せるという点です。
逆にデメリットは、ポータルサイトで常に気になる物件や新着物件を毎回チェックするのは意外と大変なのと、新着物件として掲載されたり、価格変更される前に他の方に契約される可能性が高い事です。
面倒な連絡が来ないというメリットはありますが、本気で物件を探す場合は不動産業者にお願いするのがベストです。
不動産仲介業者の担当から物件を紹介してもらうメリット・デメリット
不動産の情報は生もので、新規物件がポータルサイト上に掲載されたりする前に物件情報が出回ったり、物件の価格変更がされる前に不動産業者間で情報が回ったりすることも多いです。
その為、常に新しい物件情報をチェックしている腕のいい不動産営業マンに情報を貰えるように日々連絡を取っておくこともお勧めです。
最終的には不動産屋にお宝物件探しをお願いすることになるんだね
不動産業者探しはウチカツが良いよ!
”お宝物件”情報を持っている不動産営業マンを探すには?
不動産営業マンにも当たりはずれがあるので、お宝物件を探すには良い出会いが必要です。
探しているエリアの不動産業者を地道に回る
不動産を探すのは地場の不動産業者に任せるのが一番です。
ただ、不動産業者の中でも売買専門、賃貸専門、投資専門の不動産業者があるので、それぞれの専門の不動産業者にお願いするようにしましょう。
不動産業者の専門が分からない場合はインターネットで調べたり、店頭で教えてもらう事で専門性を確認する事が可能です。
また、基本的には、一つの不動産屋につき担当者が一人付くような形になるため、不動産業者の質もありますが、基本的にお宝物件と出会えるかはこの営業マンの腕によるところです。
実際には会って話してみないと分からない事もあるので、幾つか不動産業者を回ってみて気の合う不動産業者を見つけましょう!
不動産SNSウチカツを活用する
”ウチカツ”は、お宝物件を探すときにも利用出来る「不動産のSNS」です。
ウチカツを利用してお宝物件を探しているエリアで不動産を探している旨を相談すると、地場のお宝物件を知っている不動産業者から、物件を提案してもらえます。
匿名で相談が出来るので、しつこく営業されることもありませんし、ポータルサイトでは探すことが出来ないような地場の不動産屋さんともつながる事が出来ます。
地場の不動産さんは条件面など何かと融通が利くことが多いので、回答の中から一番よさそうな不動産業者に直接相談してみましょう!
著者プロフィール
株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋樹人
法政大学工学部建築学科卒 2020年より同社代表に就任、ニッチな不動産でお馴染みURUHOMEを立ち上げ後、日本全国から不動産の悩みが寄せられる。不動産業界における高すぎる広告費の問題から、利用者と不動産業者のマッチングが適切に行われていない事を問題ととらえ、業界初の不動産業者も利用者も無料で利用できる不動産SNSウチカツ(UCIKATU)を2022年にリリースした。