不動産の売却の際、残置物をどうすれば良いか気になりますよね。
不動産を売る時に、基本的には残置物の撤去は売主さんが行う事になります。
しかし、残置物の処分には手間や費用がかかります。
「残置物処分は面倒」
「このままの状態で売りたい」
「もうこれ以上お金をかけられない」
こう考える方がほとんどで、残置物を現状のままで売れるのがベストだと思います。
著者プロフィール
株式会社ドリームプランニング 代表取締役 高橋樹人
法政大学工学部建築学科卒 2020年より同社代表に就任、ニッチな不動産でお馴染みURUHOMEを立ち上げ後、日本全国から不動産の悩みが寄せられる。不動産業界における高すぎる広告費の問題から、利用者と不動産業者のマッチングが適切に行われていない事を問題ととらえ、業界初の不動産業者も利用者も無料で利用できる不動産SNSウチカツ(UCIKATU)を2022年にリリースした。
残置物の処分方法と費用、残置物をめぐるトラブルについて解説
不動産売却をするとき、残置物って処理しないといけないの?
不動産売却の際、残置物を処分しなければいけないか?
これは基本的に”YES”です。
一般的に不動産を売却する際、建物内にあるものは(ドアなどの建具や、洗面などの設備を除く)全て売主さんが処分します。
エアコンなども基本的には売主さんが処分する事になっているので、一般的には売主さんで処分します。
しかし、相続した不動産などで、自分でごみの分別などをするのも大変な場合、ごみ処分の業者にお願いするか、不動産業者に現況のまま買い取ってもらう事がほとんどです。
では、次に残置物を売主さんで処理するケースと、残置物を不動産の買い取り業者に依頼する場合を見ていきます。
家を売るときは残置物を残さないのが決まりなんだね
一般の方に売るときは残置物は売主さんが撤去するんだ
一般の方(エンドユーザー)に売る場合
不動産を一般の方に売却する場合、残置物は全て売主さん側で撤去します。
これは決まりというかマナーになるため、買主さんが合意すれば残置物はそのままでも売却できます。
買主さんがそのままでもOKする残置物の一例として次のようなものがあります。
タンス、食器棚、テーブルなどの大型家具
高額な家具などは、買主さんに聞いてみるとそのままでも大丈夫なケースが多いです。
私も中古物件の売買で、きれいな棚や高級なテーブルなどをそのままで売買されたケースを何件か見ています。
そこまで使用感がない物置
物置でも使用感があると撤去をお願いされますが、使用感があまりないものだとそのままでもOKと言われることがあります。
照明などの設備
私も中古物件を何件か購入していますが、利用できる綺麗な照明はそのままにして頂いていて、エアコンも使えればそのまま利用します。
不動産を一般の方に売却する場合、ウチカツの一括査定サービスや、ウチカツ不動産相談で売却をお願する不動産業者を選ぶことが可能です。不動産相談により売却をお願いする会社を選べるのはウチカツだけなので、非常にお勧めです。
不動産買取業者に買取りしてもらう場合
不動産買取業者に買取りを依頼する場合、ほとんどの場合は残置物をそのままでも大丈夫です。
買い取り業者から残置物処理業者に処理を依頼するので、買取金額は残置物処分費用を引いた金額になります。
なので、少しでも高く売りたい場合は、ちょっと大変でもご自分で残置物を処理されることをお勧めいたします。
業者買取なら残地物もそのままで大丈夫なんだね
そうだね。ウチカツ買取査定だと買取金額を比較出来て良いよ
また、不動産業者に買取り査定をしてもらう場合、買取金額を比較できる「不動産SNSウチカツ」がお勧めです。
基本的に不動産一括査定サイトは売り出し価格の査定をする仲介業者しか参加しておりませんが、不動産SNSウチカツの場合、不動産業者が無料で利用できる唯一の査定サービスの為、不動産買取業者も多数参入しております。
残置物をそのままの場合、買主が処分する同意書もあると良い
基本的に残置物は売主さんが処分するのですが、万一残置物をそのままで購入するという場合、「残置物の所有権放棄の合意書」を交わすことをお勧めします。
一般の方でこのような事を合意書を交わすことはほぼ無いと思いますが、投資用の不動産をこれから多く手掛けていこうと考えていらっしゃる方は、特に合意書を交わすことをお勧めします。
購入した物件に残置物がある場合
一般的に不動産の売買をする場合、売主さんが残置物を処分する事については、ご説明したとおりですが、以下の2つのケースの場合、建物内に残置物がある場合があります。
任意売却で不動産を取得した場合
任意売却とは、売主さんが病気などによりローンが支払えなくなった場合で、銀行の同意の元、ローン返済の為に不動産を売却するケースの事です。
こういったケースの場合、残置物がそのままになってしまうケースがあります。
この場合にも上記で紹介した「残置物の所有権放棄の合意書」を交わすことをお勧めします。
競売で不動産を取得した場合
競売とは、任意売却と似ているのですが、売主さんがローンを支払えなくなり、銀行が裁判所に申し立てて不動産を売却するケースです。
任意売却と違うのは、不動産の所有者と銀行が売却条件に合意しているわけでなく、裁判所に申し立てて強制的に売却するという所です。
その為、競売物件の場合は、ほぼすべてが買主さんの方で残置物の処分をおこないます。
しかも、売主さんも売りたくて売ったわけではないため、購入した不動産の「残置物を放棄する旨の合意書」を交わすこともほぼ不可能です。
任意売却とか競売で買うと残置物が残ってるんだね
残置物の種別と自分で処分する方法
自治体のごみ収集に出す
建物の残置物は、一般ごみとして処分することができます。
自宅売却の場合は、皆さんほとんどの方が自分で処分されております。
なので、ゴミの分別さえすれば自治体のごみ収集で処分可能です。
残置物の量が少ない場合、ご自分で処理されるのが最もお勧めで、大型家具などもゴミシールなどを貼って指定日に出せば引き取ってくれる方がほとんどです。
エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などは指定引き取り場所へ依頼する。
ちなみに、エアコン、洗濯機、テレビ、冷蔵庫は「家電リサイクル法対象家電」と言われており、リサイクル処分しないといけません。
家電リサイクル推進協議会や家電リサイクル協力店に持ち込みを依頼しましょう。
粗大ゴミの処分
一般的なタンス、棚、机、ソファー、椅子などや、上記「家電リサイクル法対象家電」以外の家電は粗大ごみとして処分できることがほとんどです。自治体によって処分方法は異なりますが、手順は大体以下の通りです。
リサイクルショップで買ってもらう
使えるものはリサイクルショップで買ってもらうのもお勧めです。
家具や家電は購入から5年以内のもので、状態の良いものはそれなりの値段で売れます。
骨とう品なども売れるのですが、分別が結構面倒です。
ネットオークションで売却する
私も一回購入した物件の残置物をネットオークションで販売したことがありますが、売却と同時に進めるのは非常に手間でお勧めできません。
カメラやパソコンなどの小型家電や、ブランド品以外、あまり利用する意味がないかと思います。
残置物の処理費用
残置物については、個人で処分する場合と、処理業者にお願いする場合で大分異なります。
粗大ごみを個人で処分する場合
粗大ごみの処理は自治体によって異なりますが、最寄りのコンビニなどでゴミシールを購入し、指定した日時、場所にゴミシールを貼って粗大ごみを捨てます。
個人で処分する場合の料金ですが、横浜市を事例にすると以下の通りです。
食器洗い乾燥機 | 1000円 |
流し台(調理台) | 1000円 |
応接用いす・ソファー(2人以上用) | 1000円 |
書棚・食器棚・たんす(最も長い辺が1m以上) | 1500円 |
スプリングマットレス | 2200円 |
机(両袖机) | 1500円 |
オルガン | 1000円 |
物置(最も長い辺が1m以上で解体済のもの) | 1500円 |
【種類別】残置物の処分方法とかかる費用
家電リサイクル法対象家電を個人で処分する場合
家電リサイクル法対象家電を家電リサイクル協力店へ持ち込む場合の処理費用も自治体によって異なりますが、処理費用は大体以下の通りです。
テレビ(15型以下) | 1,836円 |
テレビ(16型以上) | 2,916円 |
冷蔵庫(170L以下) | 3,672円 |
冷蔵庫(171L以上) | 4,644円 |
洗濯機 | 2,484円 |
エアコン | 972円 |
パソコンの処分
製造メーカーによる自主回収・リサイクル資源有効利用促進法(外部サイト)で義務づけられており、PCリサイクルマークが付いているパソコン(本体・ディスプレイ)は、基本的には製造メーカーに無料で回収してもらえます。
ただ、データは自己責任になる事が多いので、自分で消去するか、パソコンを処分してくれる業者のデータ消去サービスを利用してデータ消去してもらいましょう。
無償でデータ消去してくれるところもありますが、非常に危険です。
出来ればハードディスクを取り出して、自分でハンマーなどで物理的に破壊するなどをしたうえで、処分するか、有料でデータ消去をしてもらう事をお勧めします。基本的にはパソコン自体は無料で回収してくれるところが多いです。
自分で残置物を処理すればそんなに高くなさそうだね
ちょっと大変だけど、自分で処分するのが一番安いね
残置物処理を業者にお願いする場合
残置物撤去費用は業者によってまちまちです。
基本的には残置物の種類と現場の状況によって左右されるのですが、1㎥(1mの立方体)あたり5,000円から15,000円程度になることが多いです。
戸建住宅の場合の残置物撤去費用の相場は大体ですが、15万円から40万円程度になるのが一般的ですが、私の経験では多い所で80万円ほどかかったところもあります。
業者にお願いした場合の残置物処理費用に関しては、ゴミの量と種類と搬出のしやすさなどによって変わるので、残置物処理業者に確認してみましょう。
以上、不動産売却の際の残置物の処理方法についてまとめました。
相続などで残置物の処理が面倒という方には、不動産業者に直接買取査定をしてもらえる「不動産SNSウチカツ」がお勧めです。
基本的に不動産一括査定サイトは売り出し価格の査定をする仲介業者しか参加しておりませんが、不動産SNSウチカツの場合、不動産業者が無料で利用できる唯一の査定サービスの為、不動産買取業者も多数参入しております。
色々な会社と買い取り価格を比較できるサイトですので、是非ご利用下さいませ。
そんな時にお勧めなのが「ウチカツ買取査定」です。
一般的な不動産一括査定サイトの場合、不動産業者が査定の為に多額の広告費を払っているため、不動産査定をするのは不動産仲介業者です。
しかし、ウチカツは不動産業者から広告費を貰っていないため、多くの買い取り業者が登録しており、皆様は買取業者に直接不動産買取を”無料で”依頼できます。
買取査定は不動産業者が直接買い取るため、残置物もそのままでOK
しかも、買取査定をお願いする業者を、売却希望者さんが自由に複数選べます。
このように買取を複数の会社に査定依頼をすることは「不動産SNSウチカツ」以外では出来ません。
残置物をそのままで、複数の不動産業者に査定を依頼したいという方にはピッタリのサービスです。