ビルやマンションのオーナーとなって、副収入を得たい、
あるいは資産形成のために投資をしたいけれども、敷居が高くて始められない。
このように考えている人はたくさんいるのではないでしょうか。
大きな値崩れがないとも言われている不動産の世界で、投資を始めるならどのようにすればいいのでしょうか。
また、いま注目の空き家を活用したビジネスは誰にでもできるのでしょうか。
空家を買いたい時どうしたらいいか解説
国内の住宅数の13.6%を占める空き家
増え続ける空き家
平成30年住宅・土地統計調査によれば、国内の空き家数は848万9000戸。
空き家総数はこの20年で1.5倍となっており、過去最大数に達した空き家の数は、全国の住宅の13.6%も占める膨大なものです。
この数はさらに増加を続ける傾向にあり、管理の行き届いていない物件もたくさんあります
この数値のなかには、賃貸物件の空き家も含まれていますが、防災・衛生面だけでなく、景観面でもその地域に大きな影響を与えており、重大な社会問題にもなっています。
少子高齢化が進む国内では、空き家への有効的な対策も急がれています。
令和3年3月に閣議決定された住生活基本計画目標では、政府は別荘や、賃貸、売却用の住宅を除いた空き家を2030年には400万戸に抑えるという目標を掲げています。
空き家が増え続ける理由
なぜ、空き家は増え続けるのでしょうか?
これには2つの大きな理由があります。
まずひとつは高齢化社会問題。子どもが独立し別居するなど、自宅には高齢のご夫婦だけで暮らすケースが増えてきています。
また単身で暮らす方も多くいます。高齢になれば介護を必要とする場合もあり、独立世帯での生活が難しくなり、やがて老人ホームなどの高齢者住宅や子どもの家庭での同居を余儀なくされてきます。
その結果、それまで住んでいた自宅では、誰も暮らさなくなってしまいます。
住んでいないのであれば売ってしまえばいいというのは第三者の考えであり、「老人ホームに入居したものの最期は自宅に戻りたい」と考えている高齢者もたくさんいます。
あるいは、相続前に親が認知症になってしまい、貸すにしても許可がもらえないなどの問題もあります。
今後も高齢者は急激に増えていくことを考えたら、空き家は間違いなく増えていくでしょう。
もうひとつの理由は、相続は発生していても売却方針で揉めているケースです。
令和4年10月の国土交通省住宅局の「空き家政策の現状と課題及び検討の方向性」レポートによると、国内における空き家の55%は相続により取得したものとの結果になっています。
これらのほとんどが、高齢者がそれまで住んでいた自宅か子どもが親から相続した実家というケースです。
実家を相続はしても、他の兄弟から強く反対されてしまい売ることもできずに困っているとの声も数多く耳にします。
なかには、処分に困っている空き家を売却したいというケースもありますが、いずれのケースにおいても、「空き家を抱えている人たちには相談する場所がない」というのがこの問題の根深さでもあるといえそうですね。
空き家のオーナーになるメリットとは
空き家投資がひそかなブーム
今、巷では空き家への投資が密かなブームとなっています。
それも、オーナーの多くは資産家ではなくビジネスマン。
投資に使われる空き家の大半は、首都圏から50km圏内であり、築年数の古いものであれば50年ほどのものが目立つようです。
かつて日本中が沸いた高度経済成長期には、多くの労働者が都市部に集中した結果、住宅の不足という問題がありました。
これを解決させるために、さまざまな持ち家推進政策が整備されました。
こうした政策が後押しすることになり、多くの人たちがマイホームの購入に走りました。
そこに住む親から子へ、そしてその子どもたちも、代々その家に住むことを考えたのです。
ところが50年余りの月日が流れ、時代は大きな変化を迎えます。
継ぐべきはずの子どもたちは家を離れ、代々受け継がれていくはずだった家には、誰も住まないような状況が生み出されてしまったのです。
増え続ける空き家の問題ではありますが、ここに新たなビジネスチャンスを見出す動きが出てきました。それが空き家オーナーなのです。
空き家投資のビジネスモデル
築50年経った古家で、首都圏から離れた場所であれば、保存状態や地価にも影響されますが、価格は非常に安価なものが目立ちます。
なかには1軒50万円程度で購入できるようなものもあることは確か。
このような古家をリフォームして貸し出す、というのが空き家オーナーのビジネスモデルです。
50万円で購入した住宅をリフォームすれば、不動産の代金以外にも工事費がかかってきます。
仮に100万円の工事費を支払うことになったとすれば、初期投資額は150万円必要になります。
3LDKの平家で首都圏外ということを考慮して、家賃5万円で貸し出せば、初年度の家賃収入は60万円。
1年で40%回収できる計算となり、ほかの投資商品と比較しても非常に利幅が大きいことがわかります。
空き家投資が増えている要因
空き家問題については、以前から存在はしていたのですが、これを利用して投資をしようとする動きはなぜ生まれてきたのでしょうか。
その背景には、若い人たちの将来に対する不安感も手伝っているといいます。永久雇用制度は崩壊し、毎年ベースアップされるはずの給料も変わらず。
増える気配もない貯金が背中を押して、なにかできることはないか、という気持ちが、このようなムーブメントを生み出しているのかもしれません。
同時に、安価な額面での動きであるため、大手が参入する土壌が出来上がっていないという背景もあり、資産家以外の投資が目立つということもいえるのかもしれません。
ほしい空き家を見つける方法
気になる空き家にアプローチ
空き家投資が増える中で、よくあるのが家の近くにある空き家の所有者を調べて、取得できないかという相談を受けることがあります。
気になる空き家の所有者を調べるには?
気になる空き家の所有者を調べるには、まず住所を調べたうえで、物件所在地を管轄する法務局に問い合わせをして地番を教えてもらいます。そして同じ法務局で登記簿謄本を取得すれば所有者情報を閲覧することは可能で、そこから得た情報で空き家にアプローチしているプロの投資家や不動産業者もいます。
実は、不動産を所有されている方ならよくご存じだと思いますが、大手不動産業者から届く「〇〇で物件を探している人がいます」というような手紙も、この方法から所有者情報を取得して所有者にアプローチしているのです。
空き家探しに役立つポータルサイト
このような地道な情報探し以外には、地方自治体が運営する「空き家バンク」や、民間で運営している「空き家ゲートウェイ」「みんなの0円物件」など、色々なポータルサイトがありますが、お勧めは「不動産SNSウチカツ」です。
「ウチカツ」には日本全国の空き家が掲載されているほかに、全国の不動産業者に空き家購入の相談を受けることができます。
しかもご利用は無料、匿名での相談もできます。近くにある空き家の所有者を調べてもらったり、複数の不動産業者に相談して、一番親身に相談にのってくれた不動産業者にお勧めの空き家を紹介してもらうことも可能です。
また、ウチカツは購入だけでなく、相続などで取得したどうにもならない地方の空き家を売却する際も役立ちます。
売却の際も複数の不動産業者に匿名で相談できるうえ、不動産業者はサイト上で物件掲載もして売却のお手伝いもしてくれます。
他のポータルサイトと違って、ウチカツは無料で物件掲載が出来るので、売却をお任せしたけど、ポータルサイトに物件掲載をしてもらえないという事はありません。
気になる空き家、売却しない理由は?
近隣にある空き家の所有者にアプローチしても、購入につながることは稀です。
その理由としては、相続が発生した空き家は、税務上の関係や相続人同士の空き家に対する方針が異なり、相続登記自体がされていない事が少なくありません。
相続人の中でも空き家になった家に思い入れがあるため売りたくないと考える人、売却して財産を分けたいと考える人、より高く売却したいと考える人と全く方針が異なるため、中々スムーズに話が進まない事が多いのです。
また、売却するにも残置物が多く、処理費用をだれが負担するのかなどで揉めているケースもよくあります。
しかし、令和5年3月に「改正空き家等対策措置法」が閣議決定され、今まで土地上に建物が建っていれば固定資産税が1/6に減免されるという減税措置が、管理不全空き家には適用されなくなるなど、政府としては空き家の予防、有効活用に力を入れ、民法や不動産登記法の改正も行っておりますので、これから市場に流通する空き家が増えてくると考えられます。
空き家投資の問題点
利回りだけで選ぶと危険な空き家投資
前述した空き家投資の例は、利回り40%、郊外であればこういった物件も頑張れば見つかります。
数字だけ見れば、非常に利幅のある投資ではありますが、ここにはひとつ、大きな問題点が潜んでいます。
それは、古家だけに建物の強度や安全面です。
古い家でも、クロスを貼り替えたりトイレや照明器具を新しくしたりすれば、見栄えはよくなります。
しかし、経年劣化により柱や梁の傷み具合や、一見見当たらない欠陥がどこに潜んでいるのかも、一般の人にはわかりにくい部分であることは間違いありません。
よくあるのは給排水管の故障、雨漏り、シロアリ、傾きなど、きちんと見ないと分からないこともたくさんあるのです。
いたずらに古家を購入し、安くリフォームして収入を得るだけでは、その後、借主との間に大きなトラブルが発生しないとも限らないのです。
郊外の不動産投資の注意点
郊外の空き家を購入する際、想定利回りだけ考えて不動産を購入すると、せっかく内装をリフォームしても借主が見つからないことがあります。
コロナの影響でテレワークが増えたため、自然がある郊外も人気が出てきたとはいえ、やはり不動産は立地が大切で、利便性が良くないとなかなか借り主が付きにくいのが現実です。
価格の安さで飛びついて購入し、リフォームしていざ賃貸に出しても借り主も付かない、売却をしようにも買い手も付かないという事も十分あり得ます。
ですから、特に郊外で不動産を購入する際には、安さだけにとらわれず、本当に借り手が付くような立地なのか、賃貸できない場合、売却しても損をしないかなど、慎重に判断するようにしましょう。
プロによる的確なアドバイスを受けて安全な投資を
空き家の購入で失敗しないために
このようなとき、求められるのはプロによるアドバイス。しかし、ほとんどの人は誰に聞いたらいいのかわからないのではないでしょうか。
ウチカツなら匿名かつ無料で購入しようと思っている不動産について、専門家のアドバイスを受けることが出来ます。
また、「どこのエリアでこういった物件がほしい」というように相談すれば、複数の会社から市場に出ていない物件を紹介してもらうことも出来ます。
不動産投資は金額が大きいので独学で始めるのは勇気がいることです。
何も知らずに、リスクを背負ったまま始めることは逆に大きな損失を生み出すこともあります。
空き家の売却や投資でお悩みでしたら、ウチカツで相談しながら検討することをおすすめします。
お勧めの空き家を売却する方法
また、空き家をお持ちの方は、ウチカツの不動産相談機能や、不動産一括査定機能を利用して売却する不動産業者を探し、不動産業者に依頼して無料で物件掲載をしてもらうことが可能です。
一般的なポータルサイトでは、売却の際に不動産業者が多額の広告費を支払って物件掲載しているため、低額な物件はポータルサイトに掲載してもらえないこともあります。
しかし、ウチカツは不動産業者の掲載費が無料なので、物件掲載をしてもらえないという心配もありません。
また、他のポータルサイトに掲載されていない物件を探して、ウチカツを閲覧している投資家も多いので、不動産売却の際も是非ウチカツをご利用ください。
ウチカツでも空き家を探せるよ、売却の相談も気軽にできるよ
ウチカツは、空き家のオーナーになりたい人も、空き家相続に悩んでいる人も不動産のプロに相談できるSNS! ぜひ気軽に利用してみよう!
著者プロフィール
OFFICE-SANGA 代表 山河 宗太
ゼネコンで公共施設や集合住宅などの現場管理を経て、執筆業に転身。現在では編集プロダクションOFFICE-SANGAを主宰し、雑誌や書籍のみならず、WEBでも制作の場所を広げている。経験を活かした建設・不動産以外にも、歴史やグルメ、旅行関連など幅広く活動している。『現場監督が暴く! 欠陥マンションの簡単な見抜き方』(ブックマン社)や『「君、こんなことも知らんのか」といわれる前に読む本』(洋泉社)など著書、編著多数あり。